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大統領 中東訪問へ=レバノン拠点に外交展開

6月10日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】ルーラ大統領は八日、ラフィック・ハリリ・レバノン首相を迎えた在伯レバノン人企業家会議に出席して、十月か十二月のアラブ地域公式訪問を発表した。公式訪問はこれまでで最大の随行員を従えた外遊になり、レバノンが対アラブ世界の拠点になると述べた。
 公式訪問あっせんの労を取ったのは、ブラジル・レバノン商工会議所のアウフレッド・コタイト会頭であった。大統領も対アラブ外交の具体化に関心があり、政治同盟と通商関係の締結チャンスを待っていた。
 大統領によれば、ブラジルの対中東外交は既定の事実だとした。パレスチナ国家の民主的独立と経済的自立を支持すると公言。ブラジルとアラブ地域との関係は、ドン・ペドロ二世皇帝が十九世紀にレバノンを訪れて以来、長い空白の時代があった。来る四年間に、両国は親密な関係を築きたいと大統領は述べた。 
 在伯レバノン人とその子孫は現在、八百万人いる。しかし、両国間の貿易は少ない。レバノンがブラジルからコーヒーと牛肉を年間四千六百万ドル、レバノンからブラジルが肥料やオリーブを四百万ドル、貿易しているに過ぎない。
 ブラジルはレバノンへ砂糖やカカオ、大豆、繊維、工作機械、建材、建築技術などの輸出で条件は十分そろっているのに、積極性不足と大統領はしったした。ハリリ首相は十、十一日、上下両院議長、サンパウロ州知事、サンパウロ市長を公式訪問する。