6月13日(金)
奈良県万葉文化振興財団から募集された第十二回平成万葉・千人一首の入選者が、このほど発表された。このたびは短歌と川柳のみで、投稿者は四千百三十四人、一万二百六十作品のなかから、短歌七十首、川柳三十句が選ばれた。
テーマは「愛」「別れ」「希望」「その他」。海外はブラジル、米国、パラグアイ、アルゼンチンなどから三十六人の投句者があり、ブラジル関係は短歌の「その他」の部門で二人が入選した。
十字星夜々仰ぎつつ外国に七十年を夢とすぎゆく
金子お利(九十四歳)
若き日のくせ毛いつしか直りゐて椰子の木陰に夫の髪剪る 香山和枝(七十一歳)
また川柳「旅」の部門の入選は、
すでに旅痴呆の母が一人言
藤倉澄湖(六十九歳)
第三回募集は、一九〇四年で俳句と自由詩が募集される。