6月14日(土)
サンパウロ市内を走るロタソン調査で、お年寄りを乗せるのは二五%だけであることが明らかになった。フォーリャ紙は十二日、三人の女性高齢者とともに、四時間にわたり停留所でロタソンを待った。ロタソン三十台が通過、うち乗車できたのは七台だけだった。乗車拒否した二十三台中、十七台は言葉で拒否、六台は無視して通り過ぎた。フォーリャ紙は老人にとって〃屈辱〃だと書いている。拒否の言葉は、「立ったままなら乗ってもいい」「乗せたら損する」など。
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十二日正午ごろ、サンパウロ市東部モッカ区で、八年前に閉鎖されたAmbevの工場から出火し、活動中の消防隊員二人がエレベーターの穴に落ちて死亡する事故があった。火災は同工場の従業員らが内部の機械を回収していた時に発生。発泡スチロールに火が移って一気に広まった。煙だらけで視界は非常に悪く、隊員二人は広間に出ると思ってエレベーターのドアを開き、そのまま落下した。二人は以前、川でおぼれかけた男性を救うなど市民に貢献したことが幾度もあり、消防隊内で「英雄」だとたたえられていた。
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サンパウロ州ジャカレイー市で十三日から、盲人用の信号が設置され始めた。交差点を渡る時、信号に向けてリモートコントロール(リモコン)を押すと、信号から盲人のためにアナウンスが流れ、信号がいつ赤になるかが分かるシステム。テスト期間は六十日間。現在十五人の盲人が信号を試している。
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恋人の日(十二日)の未明、十五歳の少女にプレゼントを渡しに行った十八歳の学生が背中を撃たれた。場所はサンパウロ州パトロシーニオ・パウリスタで、撃ったのは少女の父親。父親は二人の交際に反対しており、二人は一度駆け落ちしたことがあったという。事件後、父親の行方が分からなくなっている。