ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 旧パラナ銀不正送金 捜査行き詰まる=米検察 口座開示を拒否

旧パラナ銀不正送金 捜査行き詰まる=米検察 口座開示を拒否

6月17日(火)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十五日】旧パラナ州立銀行ニューヨーク支店への三億七千四百十万ドルの不正送金で、連邦警察は容疑者十六人の百三十七口座の開示を米法務省に求めた。同法務省は十五日、犯罪を立件するには連警提出の証拠書類は不十分として、開示を拒否する旨回答をしてきた。
 ブラジル法務省のシャーガス法務次官は二月、米法務省を訪ね伯検察庁と連邦警察の口座開示の要請書類を提出した。バーク米検事は、犯罪の立件証拠の即時追送を求めた。提出書類は、犯罪を立件するのには不十分であると指摘された。
 まずブラジルの銀行口座CC5が、誰によって何時開設され送金したかの証拠、同口座にかかわっている人物と背景、旧パラナ銀ニューヨーク支店へ送金した証拠、同銀から米国内の他の銀行へ送金した証拠書類の不足を指摘。ブラジル側の手続きを初歩的不備と、米国は非難した。
 不正送金を行った一味のうち六人は、アクアリウス、レシッフェ、フラミンゴ、CSS、ユコン、カンパリなどの偽名を使った。また五人は幽霊会社名を使った。その一人はボルンハウセン上議の弟、パウロ容疑者でその他政治家がかかわっているとみられる。
 またN・フィデリティ株式会社は、モンテビデオに本店を持つ企業で、ブラジルの政治家や麻薬密売者の資金を口座CC5で海外送金を行っていた。