6月18日(水)
【フォーリャ・オンライン十七日】サンパウロ市(サンパウロ市)で十七日午前零時から、地下鉄(メトロ)従業員らが二十四時間のストライキに入った。同日午前、メトロの入り口は閉鎖され、市民約二百六十万人の足を奪った。
地方労働裁判所(TRT)のジョアン・カルロス・アラウージョ判事は十六日、運行が完全にストップするストは認めないと表明し、通常時間に電車の八〇%、ラッシュ時間に一〇〇%を運行させるよう命令していた。TRTによると、命令を違反した場合、一日に二十万レアルの罰金が科される。
だがメトロ従業員労働組合のフラーヴィオ・ゴドイ総裁は同日夜、「従業員のほとんどが完全なストを望んでいる。反対派は少数だった。我々は団結して闘う」と声明を発表し、TRTの命令を無視した。
平均月収千六百レアルのメトロ従業員らは、五月二十九日にTRTが認めたベア調整一八・一三%分の支払いを求めている。メトロ従業員らのストは今年初めて。
一方メトロ側は、ベア調整によって総収入の八二%を従業員の月給に回すことになると反論。ちなみにメトロは現在、月間総収入六千万レアルの六八%を従業員に支払っている。メトロはTRTの判決を不服とし、高等労働裁判所(TST)に上訴した。
ストで被害を受けた市民は、バスやロタソン、電車などで出勤・登校した。バス停は混雑し、公衆電話の前にも、出勤先に遅刻を知らせようとする大勢の市民が列をつくった。ストがあることを知らなかった市民が多く、メトロのシャッターが下りているのを見て慌てていた。
車両乗り入れ規制(ロジージオ)が特別に解除されたため、同日午前中、市内の延べ渋滞は今年二番目の最高記録百二十二キロに。今年の午前中延べ渋滞の最高記録は四月八日の百二十三キロで、バスストによるものだった。