6月18日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙八日】政府は、中流階級の所得税増税を検討している。特に対象となるのは、個人で自由業を営む人たち。現行法で控除を認めている経費、総額にして三十億レアルを自由業者から取りたてる考えだ。月収一万二千レアル以上の所得者から三五%の所得税を取っても、国庫に入るのは六億レアルに過ぎない。
現行の免税上限千五十八レアルを、三二%アップして千四百レアルに引き上げる試案がある。現在月収が千五十八レアルから二千百十五レアルの所得者は、一五%の所得税を払っている。免税上限が引き上げられれば、税率も引き上げられる見込み。予想では、三〇%に近い税率とされる。
財務省試案によると、月間所得一万二千レアルから三十五%課税にすれば、個人自由業者は法人に手続きをして節税するとみている。このクラスの所得者は、法人としての財務能力がある。暫定令百七号は、個人自由業者にも社会納付金(CSLL)の増税を行った。
政府は次の策として、利益計算の実測を図る考えだ。大部分の法人は推定利益で税金を支払い、実体を見せない。法人は適当な税額を設定して、それに合わせ財務試算表を作成する。実際の営業利益を、経理処理しない。政府は推定利益の算出法を見直す考えだ。
所得税法(個人)の改正案は八月、税制改革が表決され次第議会へ上程する。