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中銀通貨審議会 基本金利26%へ引き下げ=全経済指数が好転=財務相が脱危機声明発表=企業にゴーサイン

6月19日(木)

 【フォーリャ・オンライン十八日】中央銀行の通貨審議会(COPOM)は十八日、十一カ月後初めて基本金利(SELIC)を年利二六%へ引き下げた。パロッシ財務相は経済指数が好転していることで、努力が報われ経済危機を脱出することができたと発表した。カントリー・リスクは低下し国債の利子も低減、インフレも沈静化した今、企業家は未来を信じて前進するだけだと激励した。

 アレンカール副大統領はブラジル経済がリセッション(景気後退)までは行っていないが、失業者はあふれリセッションになる危険を多分にはらんでいると警鐘を鳴らした。経済開発審議会も赤信号を灯すなど、異常事態に至っていた。
 財務相は、上半期の市場物価指数(IGP-M)が記録的成果を示した報に接し、安どした。超ド級の緊縮財政で批判の嵐ガ巻き起こるなか努力が報われたと、財務相は凱歌を挙げた。
 カントリー・リスクは新政権の就任時、二四〇〇ポイントであったのが七〇〇ポイントに低下。国際金融では、対伯融資が全面開放された。十年国債が先週、過去一年の最低金利で発行された。インフレは、目標率の中に収まった。
 昨年十一月から今年二月にかけて、四〇%のインフレが襲っていた。それが現在中銀の予測では、来る十二カ月のインフレ率は七・七六%と予測している。国際通貨基金(IMF)との合意、八・五%内だ。
 財務相は企業家に、過去のインフレから未来の物価へ目を向けるように呼びかけた。これは、高金利政策に耐えた国民の辛抱のおかげだという。高率インフレの中で成長する企業もあるが、低所得者を犠牲にし、ゆがんだ経済発展を促す邪道の経済理論だとした。
 全経済指数が定着し経済は安定したが、目的は安定ではない。安定は出発点だ。メルコスル加盟国が、はからずも同一時期に経済危機から脱した。二〇〇三年は新しい出発点として、新規展望が期待されている。財務相と産業開発相との記者会見は、アスンシォンで開催されたメルコスル閣僚会議の会場で行った。
 財務相はメルコスル加盟国にチリとボリビアを加えた六カ国が、市場開放を目指す二〇〇六年を目標にインフレ率五%に収拾することで、マクロ経済の同一歩調を提唱した。
 五月の通貨審議会が基本金利の据え置きを発表して以来、国内産業はリセッションのがけっぷちに立たされている。銀行の融資は先細り、工業生産と消費市場は死に体となり、失業者は巷間にあふれている。
 最も衝撃的情報は中銀の金利据え置き発表の一週間後、地理統計院(IBGE)が今年第一・四半期の国内総生産(GDP)を、前月比〇・一%マイナス成長と発表したことだ。
 第二・四半期も農業分野を除いて第一・四半期と同様、工業生産は四・二%減と落ち込んでいる。ブラジル経済は奇跡的に農産物輸出に助けられたが、工業はリセッションに入った。