6月19日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】ルーラ大統領は十七日、カルドーゾ前大統領が現経済政策を批判したことに強く反発した。前大統領は、ブラジルの経済成長は高金利と過度の緊縮財政により二年間停滞し、政権に就任して五カ月は無為無策であったと批評。PT党員は、白昼夢を見ているのだとやゆした。
南大河州ペロッタスの見本市に出席した大統領は、「私は崩壊寸前の経済を引き受けた。四年間に旋盤工が、他のどの大統領よりも立派に経済再建をやってみせる。他の大統領は失敗ができるが、私はできない。なぜなら他の大統領はフランスに別荘があり逃げる所があるが、私にはサンベルナルドに自宅があるだけだ」と述べた。
会場に詰め掛けた年金改革に反対する公務員グループからやじられた大統領は、怒って一度終了した演説を再継続した。サトウキビを収穫する農業労働者は、はるかに厳しい労働に耐え六十歳で定年になるのに、大学教授はなぜ五十三歳で検事は四十七歳で定年になるのか。不公平ではないかと詰問した。
ブラジルには一万七千レアルの年金を取る人がおり、他方では四千万人の働きたくても仕事がない人がいる。同じ人間として生まれて、どこが違うか。こんな不公平な制度がまかり通ることは許せないと訴えた。
公務員と対決した大統領は東北伯魂をむき出しにし、かつてのコーロル元大統領のように紫色の一物を誇る気魄を示威した。マリーザ大統領夫人は初夜に、東北伯出身者特有の激しい大統領に驚いたという。