6月24日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】ルーラ大統領は二十日、発表は時期尚早としながらも新政権の目玉ともいうべき経済活性化政策を発表した。政権に就任以来六カ月、無為無策とそしられたが大統領府は年金、税制改革が議会で表決され次第、政治的、経済的本番に入るとし満を持する構えでいる。
基本金利の引き下げ発表と同時に政府は、上下水道や住宅、道路網整備などの社会基幹構造へ六月中に八億レアル資金投下を発表した。引き続き三百二十五億レアルの農業融資、小農の営農資金五十四億レアルの融資、地方自治体への上下水道整備に十四億レアル融資をも明らかにした。
ジルセウ官房長官は、士気高揚のため連立与党に一連の経済活性化政策を伝えた。信用組合の規制撤廃、国営銀行の金利引き下げ、技師と会計士の年金基金加入者を三百万人から五百万人への増員などだ。
税制改革により会社更生法や信託法、銀行の信用供与、不動産証券などが改正される。国立開発銀行やブラジル銀行、連邦カイシャ・エコノミカの融資政策も変更になる。金利に対する従来の概念が変わり、金利は予想以上に下降傾向に入ると関係者は予測する。
パロッシ財務相は政策変更の第一弾としてブラジル・コストの低減を含めたインフラ整備を提言した。政府が優先するインフラは、東北伯鉄道や国道レージス・ビッテンクール、フェルナンジーアス、クイアバー・サンタレン間の複線工事を挙げた。大統領は国内の重工十一社を招き、水力発電所や鉄道網、道路網など政府との合弁事業を提言した。財務相は、これからの公共事業に民間企業が積極参加するため、ガラス張りの事業綱領を作成することを約束した。