6月25日(水)
第三十八回コロニア芸能祭に日本から特別出演する予定だった歌手の久保幸江さんが体調不良のため渡伯を中止したことが十九日、明らかになった。
久保さんは二十八、九日の両日、文協大講堂で開かれる芸能祭で、トンコ節やヤットン節など往年のヒット曲を披露するはずだった。
文協芸能委員会(宮城滋委員長)に入った連絡によると、久保さんは最近になって体調をくずし、吐き気を感じることが多くなっていた。「その上、自宅近くで二度も転んでひざと足首を痛めてしまい。毎日の生活にも不自由をするようになってしまった」。
久保さんの渡伯準備を進めていた日本の国際親善交流協会の山本敏之理事長は、二年ほど前から久保さんと打ち合わせを続けてきた。「話の内容はいつも四十年前にブラジルに行って大歓迎を受けたこと」だったという。「今回のブラジル訪問も非常に楽しみにしていた。旅行には十分に耐えられると判断していたのに」と落胆する。
来社して説明した芸能委員会の宮城滋委員長は「待ちに待っていた。残念」としながらも、「ビクター専属の歌手である大江希代子さんほか三人の歌手はやってこられる。両日とも九十分間の特別ショーとなる。お楽しみに」と再度来場を呼びかけた。