6月26日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】経済活性化対策として、ブラジル銀行の付属機関二つの新設が二十五日、ルーラ大統領に発表される。
新機関の一つは大統領自身が名付けた『ブラジル大衆銀行』で、新銀行は既存の銀行制度から排除された人々への融資を拡大する。つまり、ブラジル銀行は少数派である個人株主の投資の還流を目的とし、融資結果に対する同銀行の直接干渉を受けない独立法人を持つことになる。融資対象は非公式分野と低所得層で、〇四年までに百万人に融資することが目標だ。
もう一つの新機関は自動車、オートバイ、農業機械、道路設備といった耐久消費財生産企業の経営にブラジル銀行が参入するための機関となっている。
大衆銀行の創設は低所得の顧客に簡単で低利の融資を広範囲で行う計画の一翼を担う。議論を尽くした後、政府は二十四日、同融資拡大のために、中銀への市中銀行供託金の活用を決定した。市中銀行はこうした融資の拡大を求められ、それに応じない場合は供託金の増加を義務付けられる。この措置によって、政府は中銀に資金を回すのではなく、資金を有効に貸し出すよう銀行を誘導したい考えだ。
連邦カイシャ・エコノミカは二十三日、こうした低所得者向け融資の金利を月間五%から二・五%に下げると既に発表した。マトーゾ・連邦カイシャ総裁は融資総額と資金源を発表していないが、労働者支援基金(FAT)は回されないだろうと述べた。また連邦カイシャは三カ月前に、今年末までに五十万人を対象とする、所得証明が不要の簡易口座を開設し、現在までに二十万人が同口座を開いている。