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『やすらぎ』敷地に不法侵入=グァルーリョス=トラクターを持ち込む=対処迫られる援協と救済会

6月26日(木)

 【既報関連】社会復帰センター、やすらぎホーム(小野克人ホーム長)の地続きの土地にこのほど、不法侵入者が入り、トラクターを持ち込んで整地を始めようとした。この不動産はサンパウロ日伯援護協会(和井武一会長)と救済会(左近寿一会長)の共同名義になっており、一部にペトロブラス石油公団のパイプラインが通っている。隣接地に建設中の地元のカトリック教会関係者が現場を押さえ、一時的に違法行為を制した。が、相手側は所有権を主張。予断を許されない状態になっている。
 関係者の話によると、この土地はロッテ八と九の二つがセットになったもの。 ペトロブラスが八三年九月に、パイプラインを敷設するため、ロッテ九を接収。地上権だけが両団体に残った。
 だが、接収後にペトロブラスから何の保障もなされていないことから、救済会は三者の法的関係について、調査を進めてきた。
 その矢先、ロッテ八(三千九百平方メートル)に不法侵入者が入ってきた。
 建設中の教会には、関係者が住み込みで働いており、違法行為を見つけ、とりあえず、追い払った。
 この後、販売先の不動産業者に確かめたところ、所有権は業者側に属していると言い張り、取り合わないという。
 相手側が今後、暴力に訴えてこないとも限らず、救済会は神経を尖らせている。
 教会は、建物の竣工後に、青少年を対象にした教育プログラムを実施する予定だ。救済会は教会へのロッテ八の売却を検討している。
 背景には、「慈善事業のための施設をつくるといったら、相手も簡単には手出しできないのでは」(救済会)との期待がある。
 救済会は援協に、早急に臨時総会を開いて対処の仕方について結論を出してほしいと、申し入れた。
 これを受け、援協は二十日の定例役員会で討議。教会側と話し合った上で返答することで理事の意見が一致した。 
 救済会は、「法律では、所有者よりも使用者が厚く保護されている。早く処分しないと、困る」と、一刻も早い解決を望んでいる。