肉が美味しく安く食べられるアルゼンチンでは魚は高価な食材だが、寿司の人気は高い。
数年前からのブームは未だに続いている。ブラジルとまではいかないが、階層によっては、もう一般的といっていいだろう。
しかし、ブームに乗ってできた、にわか寿司屋は〇一年末の経済危機後、姿を消したという。
日本人経営の店も競争相手が減ったと喜んではいられない。ある寿司レストランの店主はいう。
「チリからの輸入サーモンを購入するのは、ペソの価値が下落した今、非常に厳しい」
ブラジルやウルグアイから入るマグロも不定期なうえ、寿司ネタのメインであるサーモンを買わないわけにはいかない。 「一時は非常に苦しかった」というが、同国の経済状態も落ち着きをみせ、昔のお客さんが店に顔を出すたびに件の店主はホッと胸をなでおろしている。 (剛)
03/06/27