伝統私立大学に政府のメス=慈善団体の資格喪失=マッケンジー 月謝値上げ、奨学金切る
6月28日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】マッケンジー大学、メトジスタ大学、カスペル・リーベロ大学、ガーマ・フィーリョ大学などの伝統的な私立大学が、約五カ月ほど前に慈善団体の資格を喪失していたことがこのほど、エスタード紙の報道で明らかになった。
現在、社会保障省と国税庁が、国内の慈善団体三百五十団体が慈善団体としての資格があるかどうかを徹底的に捜査している。
政府側は、「これらの慈善団体と称する大学は、国立社会保険院(INSS)への団体側負担分を免除されていながら、慈善事業を行っていない」と厳しく批判している。次に捜査対象となるのは、アルマンド・アウヴァレス・ペンテアード財団(Faap)である。
マッケンジー大学は先週、「慈善団体資格の喪失により、月謝の値上げと奨学金のカットをやむを得ず行うことになる」という内容の手紙を学生たちに送った。
同大学言語学科の学生パトリシア・フェルナンデスさんは、月謝約七百レアルの三〇%の奨学金で通学している。「父が死に、母は年金で生活している。月謝総額を支払うことはできない」と心配を隠せない。
パトリシアさんはマッケンジー大学について、「月謝はほかの大学より安いし、多くの貧しい学生に奨学金を惜しまず出してくれる。でも慈善事業を実施しているかどうかまでは分からない」と述べている。
慈善事業についての定義が、政府側と大学側で全く異なっていることが問題になっている。両者とも、憲法に基づく慈善事業の定義を掲げて慈善団体資格問題を解決しようとするが、ほとんどのケースが裁判ざたになっているという。
社会保障省側は、年間総収入の二〇%を慈善事業に回さなければ、慈善団体とみなされないと、政令に定められている事項を主張。「教育部門の慈善団体ほど、これを厳守しないところが多い」と明言している。
一方大学側は、憲法や徴税法にある「利益を多く得ることが目的ではないことを証明する」という事項を重視しており、奨学制度や大学病院の患者の無料診察、貧者を対象にした文化的活動の促進などを実施している。「我々は政府がやっていないことを代わりにやっているのだ」と、メトジスタ大学のダヴィー・バーロス学長は憤っている。