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燃料値下げを延期=国際価格上昇を懸念

7月4日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三日】パロッシ財務相は二日、「可能性は低いが」燃料価格が今週末までに下がるとしたジウマ鉱山動力相の発言を撤回し、今週は燃料価格が下がることはないだろうと宣言した。
 一日夜、同財務相は鉱山動力相、ペトロブラス代表と値下げについて話し合った。ドゥトゥラ・ペトロブラス総裁によると、値下げ延期は財務相が提案したという。他の二人も提案に同意した。
 同財務相によると、国際市場で石油価格が大幅に下落した時に燃料価格の値下げが決断される。「政府は値下げをしないというのではない。燃料価格は国際市況と為替水準次第で決まる。だから順風の時もあれば逆風の時もある。市況と石油価格が安定した時に値下げを決定する」と強調した。政府は来週に国際市況を再び評価する。
 国際市場の石油価格はここ二日間で四%上昇し、政府の懸念の一部を成した。鉱山動力省は二日、ガソリン価格の値下げを延期したのはナイジェリアのゼネストがブラジルに与えるインパクトを考慮した結果だと発表した。ブラジルはナイジェリアから一日に一億三千七百十六万バレル(五億二千八百七十八万ドル、全輸入量の三九%)と、最も多く石油を輸入している。
 同ストは六月三十日から続いており、政府への抗議活動中、八人が死亡した。石油部門に対する年間約二十億ドルの補助金を打ち切るために政府が六月二十日、五〇%を超える燃料価格の値上げを実施したことがストの原因。四日目に入ったストは同国の石油生産にまだ影響を及ぼしておらず、輸出の一時停止は石油価格をわずかに押し上げたが、今後上昇し続けることはないとアナリストらはみている。