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夢に見て、先祖探し=二世の父持つ梅山さん

7月4日(金)

 先祖の墓参りをぜひしたい――。一カ月前のある日、東京都在住の梅山たかえさんは、ブラジルのどこかにある古い教会の墓地に、先祖の墓があることを夢に見た。それ以来、どうしても墓参りをしたいという思いがつのり、知人であるサンパウロ市在住の猪木和代さんに連絡をとった。
 たかえさんの祖父・赤木秀一さん(長男、明治二十五年五月生まれ、岡山出身)は妻・考(たか)さんと結婚後、兄弟である勇さん(三男、明治三十年十一月生まれ)、住蔵(四男、明治三十三年十月)らと大正三~四年頃に移住し、サンパウロ州グラミニア植民地に入植した。
 赤木夫婦は二世である長男・周蔵さん(大正四年二月生まれ)を先頭に七人兄弟をさずかり、次男として生まれたのが孝(たかし、大正十二年八月、ブラジル生まれ)、梅山たかえさんの父だ。
 父・孝さんが幼少時に祖母・孝(たか)さんが亡くなり、祖父・秀一さんは次男・孝さんを連れて、日本に帰国した。しかし、長男・周蔵さん、長女かつ子さん(八六)、名称不明の次女、三女・ふみ子さんはブラジルに残った。
 猪木和代さんは懸命に調査をはじめ、住蔵さんと勇さんがサンパウロ州ドラデンセ線イビチンガ駅のイビチンガ植民地で亡くなっていた事を突き止め、地元日系人の協力で墓の所在が分かった。
 「あと周蔵さんのお墓をどうしても調べたい」と和代さんはいう。サンパウロ州リベイロン・プレットのダ・セーラ耕地、サランデ停車場内に大正四年二月九日に、生後五日で埋葬されたらしい。「故人の親類・子孫にも、たかこさんはぜひお会いしたいといってます」と補足する。赤木勇さん、住蔵さんの子孫や、名称不明の次女の消息、周蔵さんの墓地や親戚を知っている方は、猪木和代さんまで連絡(電話11・5573・9922、11・9505・0386)を。