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増える15歳以下の妊娠=7年で1、5倍の1、7万人

7月8日(火)

 【グローボ紙】〇二年十月、当時十三歳だった娘のアーナ・ベアトリースさんが妊娠していたことを知った母バルバラさんの驚きは人生最大のものだった。少女は十五歳の幼い恋人と初めて関係を持ったときに妊娠してしまったのだ。
 現在、二人は別れ、アーナさんは五年生で小学校を中退した。一年前には友達と人形で遊んでいたが、今は生後十五日のマテウス君を育てることを学んでいる。彼女には夢がある。「もう一度勉強することだけを考えている」。
 ブラジル地理統計院(IBGE)と統一医療保健システム(SUS)の資料によると、九四年から〇一年までの間に、十五歳以下の妊娠した少女の数は一万一千四百五十七人から一万七千二百三十九人に五〇%増加した。十歳から十九歳までの母親は九十四年に四十四万五千五百九十二人、〇一年に五十三万二千六百五十三人だった。
 リオ、サルバドール、ポルト・アレグレの各市で十八歳から二十四歳の若者四千六百三十四人を対象に実施した調査によると、男性の五五・二%、女性の二七・九%が未成年の時に子どもを作り、八六・五%の男性、七〇・一%の女性が、妊娠がわかった時にまだ両親と住んでいたという。二六%の女性が勉強を一時中断し、一七・五%が出産後一年以内に完全に止めた。
 ほとんどの若者は避妊法を知っているが、一度も避妊しないだろうと心理学者は話す。少女の妊娠は複雑な家族関係、愛情の欠乏感、母親になる幻想、女性性の確認が主な理由となっている。
 少女に赤ちゃんが誕生すると、少女の母親は孫を自分の子どものように見、少女は子どもの姉のように感じる。母親が実は祖母であることを受け入れ、娘に責任を持って育児をさせることが理想で、援助はしても母親代わりとなってはいけないと心理アナリストは分析する。多くの場合、少女の母親は自分の両親に育児を頼るようになる。また家族の支援で、少女らは状況に対処し、学業や仕事に戻りやすくなると評価する心理学者もいる。
 月収が五十レアル以下の家族は千レアル以上の家族より三・八倍多い子どもを抱える。また、一年未満しか学校に通わなかった女性は平均四・一二人、中学を卒業した女性は一・四八人の子を産むという。教育が少女の妊娠を減らす一つの方法だと考えられる。
 「政府はこうした少女らが学業に戻り、子どもらが援助を受けるよう、支援する必要がある」とピニェイロ下議は述べた。