7月8日(火)
社会的排除の典型例の一つである、出生登録のないブラジル人の数が再び増えた。ブラジル地理統計院(IBGE)の調査で〇一年に生まれた子どものほぼ三人に一人、百四万三千人が一歳時点で出生証明書を受け取っていないことが明らかになった。
二九・四%―出生未登録者―という数値は「貧困者の確認」をするために無料で出生登録が行えることを保証した法律が制定された九七年の数値、二八・五%を上回る。当時、政府は病院や、とりわけ無料の出生登録に抵抗感のあった公証役場で登録推進キャンーペーンを行った。ある公証役場は最賃の半分を登録の際に徴収していたという。
出生未登録は北部(五三・四五%)と北東部(四二・八三%)地方で深刻で、中西部は二二・一八%、南部は一二・四一%。大都市圏のある南東部地方でも一〇・八二%の未登録者がいる。
出生登録がないと、市民としての権利を半分しか得られない。小学校に入学できないし、病院で診療も受けられない。成人になっても身分証明書や労働手帳を取得できない。また政府の貧困対策の対象者からも除外される。
十歳以上になって登録を行った割合も、九八年に三五%だったのが、〇一年には二七・五%に低下している。成人の未登録者の状況はさらに厳しくなる。十二歳以上の登録は裁判所の許可が必要となるからだ。
しかし、全未登録者数はまだ判明していない。それは国勢調査での質問の仕方によって変わる。今回の統計は公証役場で登録された人数と推定人口増加率に基づいて作成された。