7月12日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】ブエノス・アイレスに滞在中のカルドーゾ前大統領は十日、記者団の質問に答えて、次のように語った。現政権の目玉である「飢餓ゼロ」計画は〃茶番劇〃であると評価。看板である社会政策で、ルーラ大統領の政治能力が問われ、遠からず馬脚を現すと述べた。
飢餓問題は現実的計画を盛った青写真も適切な人材もいないので実績は期待できないと批判した。貧困救済は食料配布だけでなく、教育と医療をセットにしなければ徒労に終わると進言した。
米州自由貿易地域(FTAA)構想では、現大統領の変身は驚きで、何が現大統領の顔なのか分からない。FTAAについて前大統領は、PTよりも非常に慎重に処したという。FTAA交渉については、現政権の声明が単なる言葉の遊びに終始している。FTAAは具体的に何が起きるのか、提示せよと催促した。
前大統領は、伯米首脳会談での米側約束は幻想であると警告した。FTAAへの参加と引き換えの南米ブロックへの援助強化約束は、どんな内容か全く見えない。米援助とは、男を誘惑する女の化粧のようなものではないか。覇権への隷属では、ないかと疑問を呈した。
現政府の年金改革原案が前政権のお株の横取りであり、現大統領が年金改革の必要を説く演説は漫画であると、前大統領はやゆした。外紙がルーラ政権をカルドーゾ政権の焼き直しと評するのが、不快だという。
ラテン・アメリカを統合したのは前大統領であって、現大統領は功績泥棒とした。ついにルーラ大統領は、カルドーゾ大統領の盲腸みたいなものと酷評した。