7月12日(土)
【エポカ誌】国営企業と強大国家の夢をぶち上げたイタマール氏の〃空席〃に座ったのが、農地占拠運動(MST)と共に旗を振るレキオン・パラナ州知事だ。時代の流れに逆らってまででも、州の主要産業を官営化する意気込みでいる。
パラナ発電(COPEL)の民営化契約書を無効にし、上下水道会社(SANEPAR)も官営化した。道路建設会社も先週、州議会で強引に官営化した。十日には通行料金所二十六カ所を、州へ返還するように州議会へ上程した。
MSTの料金所占拠にレキオン知事は一切の関与を否定したが、野党は知事がMSTを唆し政争の具に使い、固有資産の保護を怠ったと告発した。通行料金の値下げは、同知事の選挙公約であった。パラナ州の農産物を輸出や州外へ輸送するには、通行料は法外な価格だと訴えていた。
建設会社は道路建設の官営化に異議はないが、すでに十億レアルの資金を投下しており、三十億レアルの賠償を要求している。また契約期間二十五年間に見込んだ利益と採用した従業員の解雇のための費用全額を支払うよう要求している。
イタマール州政は、ミナス電力(CEMIG)の民営化で高い代償を払った。
ミナス州財政は破産状態となり大きな穴を開けたまま、アエシオ・ネーベス知事に引き継いだ。南大河州ではフォード社に与えた税制恩典を、ドゥットラ前知事が無効にした。フォード社はバイア州に去り、前知事は選挙で惨敗した。
レキオン知事の政治は、パラナ州から投資家を追放していると国際金融が評価している。同知事は結果がどうなるか考えないで、大衆迎合主義で当選を果たした。これまでのパラナ州は、税制恩典で国際金融の注目を引いた州だ。