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ブラジルはシウヴァの国=先祖はどこから来たか

7月12日(土)

 【イスト・エー誌】ブラジルは「シウヴァの国」といわれるほど、シウヴァ姓が多い。ルーラ大統領をはじめ、ブラジルの歴史に足跡を残したシウヴァ氏は多い。ヴィラ・マリアナ区のSESCサロンで、ブラジル人の戸籍展が行われた。これまでシウヴァは、下層階級の代名詞とされていたようだ。
 シウヴァ姓の先祖が誰かは、諸説があり定かではない。第一はローマ帝政時代、地名が姓とされていた。マグダラのマリア、イスカリオテのユダ、アリマタヤのヨセフと。シウヴァはラテン語で田舎、農村部出身者という意味があった。同時に勇猛、質実剛健などを象徴する名前でもあった。
 第二はローマ帝国軍が各地を遠征して、多数のシウヴァをポルトガルやスペインへ連行した。連行された元王侯、貴族など上流階級がシウヴァを名乗っていた。
 第三に十五世紀、ユダヤ系ポルトガル人が改宗を強要された。ユダヤ姓が禁じられポルトガル姓を名乗ることを余儀なくされた多くのユダヤ人は、植物名を姓に付けた。はい付くように伸びるトゲだらけで嫌われもののシウヴァを姓に選んだ家族も多かった。ポルトガルの大航海時代、シウヴァ姓の船乗りがブラジルへ大勢やって来た。船客にもシウヴァ姓は多かった。
 シウヴァ・ブームは奴隷解放期が最高だった。元奴隷らは、ほとんど無学だったため元主人の姓を名乗った。ブラジル国中で雑婚が起こり、シウヴァは激増した。それで上流階級のシウヴァは、Da・シウヴァや&シウヴァまたはE・シウヴァで区別した。スペインのDiやドイツのVonに相当するもの。