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ブラジルは食糧大国へ=国連が経済白書発表

7月17日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】国連経済開発白書は九日、ブラジルは十二年後、世界一の生産量を誇る食糧大国になると発表した。ブラジルには、森林伐採をしなくても耕作可能な面積が九千万ヘクタールある。他の地域とは反対に数々の有利な条件を有し、食糧大国米国の王座が脅かされつつあるとした。
 米国の食糧大国は、九〇年代後半を峠に下降線をたどりつつある。ブラジルは一九九六年、二千七百万トンの大豆を生産したが米国の半分以下であった。輸出は、米国の三分の一に過ぎなかった。それが六年後の二〇〇一年になると生産はまだ米国の半分なのに、輸出は八百万トンから千六百五十万トンへ倍増した。
 二〇〇三年の穀物生産は、五月時点で一億二千万トンに達した。今年の貿易収支は昨年比四九・八%増の二百二十億ドルと見込まれている。国連白書は米国の生産者が、ブラジルの生産者よりも補助金を政府から三五%余計に受け取っていての成績と説明した。
 もう一つ注目すべきは、牛肉と国連は指摘している。ブラジルは、畜産のために文句なしに有利な自然条件に恵まれている。これまでの欧米産の牛肉市場は、強敵が現れたとみてよい。
 ブロイラーは低廉な労働力、広大な飼料用作物の耕作地があることで、ブラジルは為替問題がクリアできればはるかに有利だ。二〇〇一年には輸出を三〇%伸ばし、世界のブロイラー市場を震かんさせている。
 国際市場でブラジルが最大の生産と輸出国になっているのはコーヒー、オレンジ・ジュース、タバコ、砂糖などだ。二番目は大豆とマンジオカ。三番目はパイナップル、四番目トウモロコシ、五番目カカオや乳製品など。