7月17日(木)
第五十五回毎日書道展(毎日新聞社・毎日書道会主催)が七月七日から十二日まで、東京都美術館(上野)で開かれたが、同展の近代詩文書の部に出品したブラジル書道界の大御所、渡辺少南さん(七六)が十回入選を果たした。渡辺さんは十六日、ブラジル書道愛好会の若松孝司会長らとともに来社、入選の喜びを語った。
渡辺さんは日本にいた頃から合わせて書道歴四十五年の大ベテラン。ブラジルで始めたアルファベット書は、日本で大きな反響を呼んだ。今回、十回の入選で毎日展東京展会友となり、今後は無審査で同展に展示されるという。
サンパウロ市とその近郊で百五十人の弟子を持つ渡辺さんは、「おそらく、中南米で初めての十回入選。病気で手足が動かなくなっても、その責任は重い」と入選の感想を語った。
なお、今回は渡辺さんのほか、石川爽香さん(五回入選)、小林月仙さん(同)、若松如空さん(四回)、鈴木美津さん(二回)が入選した。