7月18日(金)
戦後五十周年記念委員会(中沢宏一委員長)は十七日、ニッケイパラセ・ホテルで記者会見し、二十六日サンパウロ州議会で開かれる式典プログラムや、記念事業の進行状況などを改めて説明した。
それによると、式典には日本から日伯議員連盟代表の後藤博子参議、四県の知事、二県の副知事が来伯。一方、ブラジル側は池田維大使ほか、具志堅ルイス大統領府広報長官、ジェラルド・アルキミン・サンパウロ州知事、マルタ・スプリシー同市長ら要人が出席し、約八十分間の式典で総勢十三人の来賓によるあいさつが組まれている。
大統領代理として参列するとみられる具志堅長官で七分。州知事が五分、県知事の持ち時間が各自二分という見積りだ。加えて、それぞれに通訳がつく。
式典後はすぐに、フェスチバル・ド・ジャポンの開会式が控えており、大幅な遅れは許されない。まさに分刻みのタイム・テーブル、超過密スケジュールだ。
これに対し、川合昭式典委員長は「時間に制約されたものとなる」とし、本番が来週末に迫るなか、依然調整の余地があることを認めた。
また、式典の本会場となる州議会メモリアル・ホールは三百二十人の収容が可能で、「ホールはガラス張り。外側の空間に二百五十人、隣のフェスチバル会場でも大型画面を使って中継する。合わせて八百人ほどが『参加』できるはず」と説明した。
記念事業のうち、桜・イッペーの植樹運動については、菊地義治財務委員長が現況を報告。募金活動は進出企業などの支援もあり、「三十五万レアルの見込みはついている。今後も続くので、四十万から四十五万はいくのではないか」。
今後、サンパウロ市内に二カ所(ピニェイリニョ・ダグア公園、サンパウロ大学構内)およびオザスコ市シッコ・メンデス公園で進められる計三千本の植樹運動が順調に進んでいることを裏付けた。
記念誌編纂事業はサンパウロ人文科学研究所などの協力のもと、全二百八十ページ(うちカラーが十ページ)になる。予算は小山昭朗・記念祭副委員長によると、九万九千レアルに上る見込みだ。
また、委員会が協賛する記念事業のひとつに、日本ブラジル舞踏フェスチバル「舞踏の軌跡」(九月二日から同十四日)が含まれると、小山副委員長から新たに発表された。期間中はブラジル五都市で十五回公演。日本、ドイツなどから舞踏家が集いブラジル人ダンサーと共演する、という。
さらに、二十五日からの三日間、州議会で展示される写真展「写真で見る五十年史」には、縦横一メートルほどのパネル三十八枚に組写真を施したものが陳列される、と報告された。