7月22日(火)
【ロンドリーナ紙】ブラジル人は、世界で最も高い食料品税を払っているが、実際に食べている農産物の品質はとても良いとは言えない―。衛生監督庁(Anvisa)の調査によって、スーパーマーケットで販売されているフルーツや野菜の二二・一七%が農薬限度値を上回っており、加工食品の三四%が衛生面で欠けていることが明らかになった。
消費者保護協会(Idec)のセジフレード・パス氏(四三)は、「農産物の品質がこれほど悪いのに、食料品税が高すぎる」と批判している。ブラジル税制企画院(IBPT)の調査によると、食料品価格の二一・七%が徴税されており、世界最高の税率だという。
Anvisaが最も心配しているのは農薬汚染。同庁は昨年、オスヴァウド・クルス財団(Fiocruz)と提携して農薬汚染調査を実施した。
サンパウロ州、パラナ州、ミナス・ジェライス州、ペルナンブーコ州の四州でとれたレタス、バナナ、ジャガイモ、ニンジン、オレンジ、リンゴ、パパイア、イチゴ、トマトなどの農産物千二百七十八点を調査したところ、うち千五十一点(八一・二%)に農薬が付着していた。
そのうち、二二・一七%に相当する二百二十三点は、重度の農薬問題を抱えていた。九十四点が法律で定められた農薬限度値をオーバー。七十四点は、人体に非常に危険なため使用が許可されていない農薬が使われていた。六十五点は、両方の問題があった。
農薬汚染が最もひどかったのはイチゴで、見本の約半数で五種類までの農薬が見つかった。
加工食品の品質規格調査では、コーヒー、菓子、香辛料、アイスクリーム、パスタ、冷凍食品など五千六百四十八点が対象になった。香辛料(六八%)とアイスクリーム(四七%)が不合格となった。
香辛料の中で最も問題があったのは唐辛子(ピメンタ)。スーパーマーケットで販売されている唐辛子には、食中毒の原因となる糞便性大腸菌やサルモネラ菌が許容量より多く含まれていた。アイスクリームは、牛乳の低音殺菌処理がされていない、また製造時に使われた水の質が悪い、という点が問題になった。