7月22日(火)
【既報関連】コロニア語調査団一行が二十一日来伯し、ブラジル側調査団と合流、二十二日からアリアンサ移住地での本調査を開始する。
今回来伯したのは六人で、工藤眞由美教授をはじめとする大阪大学の三人、大阪女子大、岡山大学、NHK放送文化研究所から各一人。ブラジル側はUSPから三人、サンパウロ州立カンピーナス大学二人、リオ連邦大学一人が現地入りする。
この「ブラジル日系社会における言語の総合的研究および記録・保存事業」プロジェクトの事業推進者である工藤教授は来社し、「コロニア語は〃どちらかというとマイナス評価〃という意見を聞いたが、学問的にみると大変興味深い現象」と位置付ける。
「グローバリゼーションの世の中では、言語と言語が接触し、新しいタイプのものが生まれる。それがコロニア語です。二十一世紀はその研究が盛んになるといわれています。言語は接触することで変化し、それが活力になる。その実態を、日本語を軸にしながらできるという意味で、ブラジルは大変興味深い場所。現在まで、この分野の本格的な研究はありません。初めてのものです」とその意義を強調した。
一行は二十六日までアリアンサ移住地に滞在し、二十八日から八月一日まではスザノ福博村で調査し、三日に帰国する予定になっている。なお、研究の報告書は十二月にできあがるので、関係者に送付するそう。