7月26日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙】2012年五輪の開催地候補として、サンパウロではなくリオデジャネイロが選ばれた。セーザル・マイア・リオ市長はサンパウロに対し、「詩人曰く『醜い女たちよ、自分を許してくれ。だが美は基本である』」と一言。これはブラジル人詩人ヴィニッシウス・デ・モラエスの詩から引用したものだが、サンパウロ市民の神経を逆なでしたことは言うまでもない。ライバル意識が今まで以上に強くなった今、フォーリャ紙は、サンパウロの特徴をリオと比較する愉快な形で割り出した。
まずは基礎知識から。
人口(2000年度)▼リオ、555万7千904人。サンパウロ、1043万4千252人。
今年度予算▼リオ、84億レアル。サンパウロ、114億レアル。
国連の人間開発指数(HDI)順位▼リオ、24位。サンパウロ、17位。
一人当たりの所得(2000年度)▼リオ、446・67レアル。サンパウロ、528・31レアル。
大人の識字率▼リオ、93・9%。サンパウロ、92、47%。
ここからは、ライバル意識丸出しのサンパウロの評価である。
[サンパウロにないもの]
ロジーニャ・ガロチーニョ(リオ州の不人気知事)、流れ弾、本場サンバ開催場(サンボードロモ)、『シダーデ・デ・デウス』(映画。リオの犯罪組織を描いた)、ケチャップをかけたピザ、美しい自然、など。
[サンパウロにあるもの]
マルタ・スプリシー(サンパウロの不人気市長)、週末のシャシーナ(大量虐殺)、カメロー(露天商)の百貨店(カメロードロモ)、『カランジルー』(映画。サンパウロの刑務所の名前)、国内最高のレストラン、市民をどこへでも旅行に行かせる金、など。
フォーリャ紙は、ライバル都市同士であるリオもサンパウロも、実は、どちらが欠けてもいけない関係にあるとの結論を掲載した。サンパウロはリオのように美しい街にはなれない。だが、リオもサンパウロのような大都市にはなれない。リオにあきたらサンパウロへ、サンパウロに疲れたらリオへ行くという人もいるほど。「小雨のサンパウロの心地よい寒さの夜を味わった後、翌日イパネーマの海を目前に目覚める」のが、理想的な都市像(?)だとか。