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■知事ら続々着聖=50周年式典で勢揃い=交流行事が目白押し

7月26日(土)

 戦後移住五十周年記念式典を翌日に控えた二十五日昼、サンパウロ総領事館(赤阪清隆総領事)主催の歓迎パーティーがサンパウロ市内のレストランで開かれ、広島県の藤田雄山知事、宮城県の浅野史郎知事、兵庫県の藤本和弘副知事、福岡県の稗田慶子副知事ら日本からの来賓ほか、日系団体代表や政治家など約百人でにぎわった。記念式典に出席する四県の知事のうち、岩手県の増田寛也知事、高知県の橋本大二郎知事の姿はなかった。増田知事は式典当日の二十六日早朝ブラジル入りするためで、橋本知事はピラール・ド・スル市やイビウナ市の県人らとの交流を優先させた。

 二十四日夜、高知県人会で開かれた歓迎会に顔を見せた橋本知事は「ブラジルはこれで三回目。昼は(赤阪総領事らと)シュラスコを食べました。もちろん初めてではないですよ」とすっかりブラジルに慣れ親しんでいる様子だった。
 橋本知事同よう、知事三期目になるのが藤田知事と浅野知事。来伯四回を数える藤田知事は今回、個人的に楽しみにしていることがある。
 「母方の祖父に当たる大原博夫元広島県知事が、県からの移住者の受け入れをお願いして南北アメリカ大陸を歩いた際、宿泊した民家がまだトメアスに残っていると聞いているから訪ねたい。戦前から続くあちらの県人会の方々ともやっとお会いできます」
 地方分権の旗手らしいバイタリティーをみせるのは浅野知事だ。自他共に認める〃ジョギング知事〃。先に訪れたアルゼンチン・ブエノスアイレスでも朝のジョギングを欠かさなかった。だが、サンパウロでは周囲に止められたという。「五年前に来たときも『走るな』と。あのときは日本の新聞で『ジョギング断念』と報道されたくらい。またこれでしょう」と残念がる一方で、「世界二十都市くらいで走っていますがサンパウロだけ駄目とは。治安の悪いという印象だけが残ってしまうよ」とぼやいた。
 兵庫県の藤本副知事はアルゼンチン、パラグアイの県人とも交流を深めた。「(姉妹提携するパラナ州の)クリチーバでは大学で環境保全について講演した。この後は震災の多いコスタリカで、九五年の経験をお話します」と、南米大陸を縦断する多忙な外交日程をうかがわせた。
 福岡県の稗田副知事は「ブラジルは以前から気になる国だった。県人の活躍も耳に届いている。県の副知事として誇りに思う」と話していた。