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MST大学を建設=独仏NGOが資金援助 グアラレーマ

7月29日(火)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十七日】サンパウロ州グアラレーマ市ポア街一一四〇番地に、MST(農地占拠運動)大学が建設されている。奉仕による共同作業で建築開始して三年、大学はモダンな姿を見せ始めた。完成すると、六万平方メートルの敷地に建坪六千平方メートルという威容を整える。
 本館はほぼ完成して、食堂、厨房、事務室、四百人用の八寝室のうち四寝室が完成している。さらに四万の蔵書を収める図書館、教室、ラボなども建築する。
完成予定は、二〇〇五年となっている。大学は前政権時代に、MSTを指導した社会学者にちなんでフロレスタン・フェルナンデス大学と呼称されるようだ。
 建築計画は、ドイツのカトリック系NGO(非政府組織)によって二百二十二万ユーロ(七百三十七万レアル)と見積もられ、四五%をEU共同体へ融資を申請している。ほかに同ドイツNGOが一三・六%寄付、フランスNGOが七%、残り三四・四%をMSTが捻出となっている。
 建築工事は六十日交代でMST四十人が、全国から来る。ほとんどのMSTは建築経験がないため、習得するころは交代になる。無給で小遣いとして毎週十レアル、歯磨き用クリームやせっけん、喫煙者にタバコを一箱供与される。
午前六時起床、一部は建築用のブロックを製造している。サンパウロ大学建築学部で考案した簡易住宅用の泥壁式のブロックだ。在来工法と新案工法の二工法が採り入れられている。昼間は建築現場。夜は政治学とイデオロギーの講義を聴講する。期限がきたら、故郷へ帰るという脱落者も多数いるようだ。