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過熱する日本食ブーム=ジアーリオ・デ・サンパウロ紙=醤油とり過ぎに警告=心臓病学会でも問題に=日本食は週3回まで?!

7月30日(水)

 先日ベージャ誌は、サンパウロ市内ではここ数年で急激に日本食店が増え、シュラスコ店より多くなったことを衝撃的に報じた。今度は二十日付ジアーリオ・デ・サンパウロ紙が以下のように、日本食愛好家に対して、醤油の摂取し過ぎによる塩分過多に注意を促す記事を紹介した。裏をかえせば、新聞が警告しなければならないほど、日本食を食べ過ぎて体を壊すブラジル人が現れているらしい。日本食ブームは、一体どこまで過熱するのか――。

 日本料理が健康食だと言われ始めて久しいが、専門家らによると、ほとんどの日本料理で使用され馴染みの深い醤油は、通常の塩の三倍もの塩化ナトリウムを含んでいるという。塩化ナトリウムの摂取過多は高血圧症につながると警鐘を鳴らしている。
 心疾患専門病院の栄養士、ダニエル・マグノーニ氏によると、醤油は、先日行なわれたサンパウロ州心臓病学会の科学会議でも議題に取り上げられた。「醤油は健康な人に対しても危険性があると確認した。醤油の大量摂取は高血圧につながる」という。
また、日本食は低カロリーだと一般的に考えられているが、寿司や刺身に使われる生のサーモン百グラムは二百十一カロリーで、同量の干し肉二百十三カロリーと変わりがないらしい。
 サンパウロ連邦大学の栄養摂取訓練主任、アニータ・サッチス氏は、サンパウロ市内のレストランで提供されている日本料理は食物繊維が不足しているという。「主だった料理は、魚類は豊富だが穀物や野菜が不足している」と指摘。「便秘がちな人は、このような料理は敬遠するべき」と話す。
 大企業から栄養相談を引き受けるVP相談所の栄養士、アナ・ベアトリス・パイヴァバプチステーラ氏は、日本食に対する誤った考えが広まっているとし、「日本人の間でガンや心臓疾患などが少ないのは確か。でも、それは、日本人はインスタント食品をあまり食べず、動物性油脂の摂取が少ないという食習慣があるから」と説明。また、「生の食材による伝染病の被害は大きい」と指摘、「消費者は料理を選ぶ前に店の衛生状態に注意を払わなくてはならない」と述べている。
 そのほか、ブッフェ形式のランチに通い慣れた人に対しては、「大部分の人は揚げ物や焼きそばなど、油脂の多い料理を選ぶ」とし、「これらの料理は節制した方がいい」と警告している。
 節制法を心得ている人については、週三回までは日本料理を食べても構わないだろうとしている。マグロやサーモンなど日本食によく使用される魚は心臓疾患やガンを予防する成分が含まれているからだ。「料理に緑黄色野菜や果物が入っていれば、なおいい」とアナ氏は提言している。