7月30日(水)
来伯中の後藤博子参議(自民党)は二十七日夜、サンパウロ市内アクリマソン区の韓国料理レストランで開かれたニッケイ新聞社主催の歓迎会に出席した。
前日の戦後移住五十周年式典で、「国会議員唯一のブラジル移住経験者」と胸を張った参議は十九年振りとなるブラジルについて、「忘れかけていたものが蘇ってくる。でも前は移住者の妻としての経験。今回は政治家の意識でながめている」と、日系社会の各界から集まった出席者に向かって語った。
参議は続けて、「日系社会の悩みもいまは手に取るように感じる」としたうえで、最近日本で出稼ぎ子弟の犯罪が頻発していることに触れ、「(社会からの疎外感や教育機会の不平等によって生じる)悪い連鎖を断ち切るよう努めたい」との意欲を示した。
秘書の夫が経営する電気関連の会社にも日系ブラジル人の従業員がいたこともあり、「日本でもブラジル人と積極的に関係を深めたいと思っている。ただ、彼らのためにももっと政治家として力をつけることが必要」と、次期選挙での当選を誓った。
また、本来は禁足を強いられる国会会期中に日本を離れたことについては、「後藤をブラジルにぜひ、という関係者の思いが〃大きな岩〃を動かしてくれた」と語った。
歓迎会には野村丈吾元下議、日伯議員連盟会長の小林パウロ下議ら関係者も顔を見せ、日本側の同連盟を代表して来ている参議と歓談していた。