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水の都レシフェ=シリコンバレーに

7月31日(木)

 【ヴェージャ誌】旧都レシッフェが、ハイテク近代都市へ生まれ変わった。レシフェ港湾倉庫や旧税関事務所を改造して、次々とIT関連のソフトウエア企業五十八社が立ち上げられ、国内では最新式のデータ送信システムが完成。同州はIT産業奨励のために市内の石畳二十六キロメートルを引きはがし、光ファイバーを地下へ敷設した。
 レシフェ港が東北伯のシリコンバレーに変貌したことで、現地ではデジタル港と呼び、年々の経済成長率は一一%を記録している。
デジタル港は、ペルナンブッコ国立大学を中心とする企業団地へ、ITハイテク技術者や数々の統計や調査を提供している。 
ブラジルのソフトウエアの年間生産高は七十七億ドルで、インドの八十二億ドルや中国の七十九億ドルの後塵を拝している。インドのソフトウエアは、輸出目的で開発され、世界的最高水準にある。ソフトウエアの輸出を見ると、ブラジルの一億ドルに対して、アジア諸国は六十二億ドルだ。
 マサチューセッツ大調査では、世界のソフトウエア市場は三千億ドルの需要がある。ブラジルは国内の需要を満たすのが精一杯で、輸出まで手が回らない。ソフトウエア中進国のロシア、フィリッピン、アルゼンチン、メキシコが追い上げており、ブラジルはソフトウエア産業の組織化を急ぐ必要がある。
 ソフトウエアは小資本で起業でき、利益率も高いことで途上国国家が力を入れている。ブラジルは毎年、二万三千人の有能な人材を輩出、すでに十五万八千人がIT関連企業で就労している。インドに較べたら、まだ半数以下で英語を流暢に話すわけではない。レシフェの場合、すでにITインフラが整備され将来が有望視されている。