8月1日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三十一日】連邦警察は三十日、サンパウロ州ポンタル・デ・パラナパネーマ地方の地主らが官憲に異常と思われる大量の銃器の届け出をしたと発表した。これは、農地占拠運動(MST)の過激活動に備えた地元農家の準備だが、銃の取り扱いを知らない地主やその家族も多数ある。
銃器はリヴォルバー、ピストル、ライフルなど法令の許容範囲のものなので、押収はできない。ペルナンブッコ州で起きたようなMSTの暴力行為に、地主らが神経をとがらせただけだ。ほとんどの農家は銃を発砲しないで、事が済んでくれと祈っている。
連警は家宅捜査はしてないが、MSTも大量の銃器を隠し持っているとみている。同地方には銃器の違法取引のルートがあって、一部を押収したが、さらに未登録の自動小銃やカービン銃などの銃器類隠匿もあるとにらんでいる。
MSTは事を起こすときに女や子供を先に並べ、盾の代用にする。しかし、背後に潜んでいる扇動者らは、外国で訓練を受けてきた社会運動のプロであることは否めないと、連警がいう。ヘリで常に、空からMSTキャンプを特殊カメラで監視している。カメラに撮影された人物は一人一人分析して、扇動分子の割り出しを行っている。
連警はMSTの中にエージェントを潜伏させて、内部情報の収集も行っている。ポンタル地方に潜伏しているエージェントは、連警が契約している諜報(ちょうほう)関係生え抜きのプロという。