8月1日(金)
国際協力事業団から業務委託を受けサンパウロ日伯援護協会(和井武一会長)が昨年十一月から六十五歳以上の高齢者を対象に実施してきた「要介護老人実態調査」の最終結果が二十八日、まとまった。通所施設(デイサービス)を含めて在宅介護サービスを希望する人が全体の七四%に上り、改めて在宅介護支援の環境整備を整える必要を浮き彫りにした。
大サンパウロ圏に調査票七千二百十三枚を配布、四千七百五十人(男性二千百七十六人、女性二千五百七十四人)から回答を得た。
老人ホームへの入所希望は二〇%に止まった。「具体的に困った時、身の回りのお世話をしてくれる人がいますか?」との質問に対し、九九%(四千六百九十八人)が「はい」と答えた。
独居老人もしくは高齢者だけの世帯が三分の一に当たる千六百二十人いる。
年金の受給状態について、七六%(三千六百八人)が日本もしくはブラジルから給付されている。給付額は七二%が三最適賃金までだ。両国からの受給者は二百一人。
団体・活動への所属状況について分散傾向が見られるが、県人会が千七百四十一人と最も多い。老人クラブ(千四百七人)、地域の文協(九百四十五人)と続く。
趣味について、自宅で楽しめる「テレビ、ビデオ、読書、新聞」が四千三百八十二人でダントツ。
援協は今後、集計結果を専門家に委ねて総合分析を仰ぎ、監修、指導を受けて最終報告書を発行する方針だ。