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全員が学校に通う町=ブラジル北東部で初の快挙

8月5日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙】住民十五万三千人のカーボ・デ・サント・アゴスチーニョ市(ペルナンブッコ州)が同市の七歳から十四歳までの子ども全員を学校に通わせた最初のブラジル北東部の町となった。
 子ども全員を学校に行かせるという目標を達成するために、同市は身体障害児を家庭で教育する教師を赴任させるなど、住民、検察庁、法務省の協力を得た。九七年に初めて市長に就任して以来、ゴメス市長(PPS)は市の発展のために優先政策として教育を取り上げ、「みんなのための学校プログラム」を立ち上げた。
 就任時、同市長は約一万人の子どもたちが就学していない事実と向き合った。以後、憲法では市の予算の二五%を教育分野に向けることと規定されているが、同市長は三二%に上る予算を教育に投資して十二校を新設し、五十九校を改築・拡張し、百十三の新教室を作った。九六年には二万六千二百人の子どもが、〇二年には三万九千四百人、現在、四万百人(就学率一〇〇%)が市立校に受け入れられている。
 子どもたちは入学しないのではなく、しても途中で通学をやめてしまうという両親の不満に対応するために、生徒たちの生活態度や出席率をチェックする留年撲滅センターが創設された。「最大の挑戦は子どもたちを学校に留め、質の高い教育を与えることです」と語る同市のサントス教育局長は一万三千人の教員が毎週末に地元新聞を受け取り、一年に一冊の本と、自己研鑚と共同研究する時間を与えられていると述べた。