8月5日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙】「シダージ・デ・デウス(神の町)」の著者、パウロ・リンス氏(四四)は「飢えた奴」が誘拐や強盗を働くと理解する。
映画「シダージ・デ・デウス」の原作者でもあるリンス氏は口調を和らげた。雑誌「カーロス・アミーゴス」のインタビューで同氏は「つかまえて誘拐することは奴らの権利」「銃撃し、殺すことは奴らの権利」と述べている。フォーリャ紙には、犯罪者らの行為を正当化していたのではないと同氏は話した。「それ(誘拐、強盗、殺人)に賛成なのではない。それは問題解決の道ではない。しかし、もし飢えていて、健康である権利を持たず、学校に行く権利もなく、何の権利も持たないなら、それは完全に理解できることだ」。
同氏は雑誌インタビューに対する反響を恐れない。「何も新しいことを話しているのではない。思慮の足りない人だけが私の話を悪く解釈するだろう。私たちは大統領がテレビでブラジルには飢えがあると言い、何百万人もの人々が飢餓に苦しんでいる国で生活している。今日の世界で、飢餓は最大の暴力だ」。
「社会はなぜ犯罪が起こるのかを知っている。社会的不平等があり、人種差別があり、彼らに何のチャンスもないことを知っている。暴力事件はうまくいかない政治の結果で、政治を変えなければならない。だから私は飢餓ゼロを支持する。ルーラは正しい。飢餓ゼロから始めなければならない」と同氏は語った。
同氏にとって、犯罪は社会状況の単なる反映だという。「私たちは四百年間の奴隷制度、三百年間の植民地主義、二度の独裁制の歴史を有する国に住んでいる。今そこにあることはそれらすべての反映だ」。
同氏は現在、新作として裁判官の精神病院を扱った小説を構想している。