ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 起業は自己資本で=知識で勝負するのがプロ

起業は自己資本で=知識で勝負するのがプロ

8月7日(木)

 【スセッソ誌】脱サラをして独立を考えている人へのアドバイス。先ず創業して軌道に乗せるまでの行程は、九〇%が企業家の努力、九%が資本金、一%が運といわれる。努力とは企業家自身の努力、運は努力次第。資本金は業種で異なる。  工場や商店を開業するなら資本が必要だが、サービス業ならわずかでよい。開業する分野を熟知しているプロなら、資本金はなくてもできる。業界に関する知識が、資本だからだ。
 単にもうかる計画があって銀行から融資を引き出し、その資金で新事業を経営するのなら、断念したほうがよい。月利一〇%以上の金利を払って、成り立つ甘い商売などはない。無謀なことを始める前に無資本で計画実現は、できないかを考えてみることだ。
 ほとんどの場合、最初資金を親から借り、親戚から借りて事業を起こし失敗している。その失敗体験を生かして、無資本で始めて成功している。目指しているのがサービス業なら、企業家の頭脳が資本だ。
 資本金を心配するよりは、マーケットを掌握している共同経営者を探すほうが賢明。もし聞く耳があるなら、手持ち資金で始めることだ。一定期間努力をして、固定客筋も安定し、細々ながら経営が成り立っているのなら、信用組合や金融公庫から借金してもよい。
 投資家は、企業家の蓄財能力を見ている。蓄財能力のある人は、投資家の資金援助は必要ないのだ。銀行は資金の必要な人に貸さないで、資金の不要な人に貸したがる。これは企業家にとって二年生の段階で、創業時代が終わり世間から実力を認められた証拠だ。
 この段階になると投資家が現れ、資金提供を申し出る。それは企業の基礎が、完成しているからだ。ただ事業拡張には、十分注意する。提供資金を資本金に振り替え、せっかく育て上げた会社を乗っ取られることがある。