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ホームレス立ち退き開始=VW所有地で平和裏に

8月8日(金)

 【既報関連=フォーリャ・オンライン七日】大サンパウロ市圏サンベルナルド・ド・カンポ市のフォルクスワーゲン(VW)所有の土地から七日午前、約二十日間にわたって同地を占拠していたホームレス労働者運動(MTST)のメンバー約七千人が立ち退きを始めた。サンパウロ州第一民事裁判所第三法廷の判事三人は五日、同地の所有権をVWにあるとし、ホームレスらに立ち退きを命じていた。
 軍警は七日早朝からMTSTの占拠地を包囲し、MTSTに「三十分以内に占拠地から立ち退くこと」と呼びかけていた。MTSTの幹部らは同午前九時ごろ、自主的に立ち退く意思を軍警に伝え、テントをたたみ始めた。
 州政府はMTSTのメンバーのためにバスを用意した。MTST側は、「武装した大量の警官たちが、キャンプ場に入り、労働者たちを抑圧する危険があった。そのような圧力には抵抗できない」と説明した。
 MTSTがテントをたたんでいる最中に、ガスタンクが爆発して火災が発生し、軍警とホームレスが一時緊迫した状態になったが、すぐに消火された。
 サンパウロ州都市・住宅開発公社(CDHU)は六日、占拠地のホームレス家族の登録を実行した。三千三百家族が、CDHUの職員の面接を受けた。七日にはさらに、九百五十家族が面接に応じた。家族にはCDHUの整理券が渡されるが、CDHU側は居住地を用意する約束はしていないという。