8月9日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】経済開発審議会(CDES)のタルソ・ジェンロ議長は六日、十項目にわたる部門別の経済活性化試案を、パロッシ財務相に提出した。活性化は今年中に即時効果が表れるものとされ、緊急令でも暫定令原案でもないという。
経済活性化会議は年金改革で緊張している今週を避けて、十一日以後に予定されている。経済活性化案は、自動車工業に対して行われた活性化対策に準じる内容で、他の十部門にも同様に適用される模様だ。
主な内容は通貨価値の引き下げと輸出奨励、公共工事への投資拡大、工業製品税(IPI)の減税などで同部門の関連企業への活性化も促進するという。
統一中央労組(CUT)のマリニョ理事長は、経済活性化に自動車産業をモデル・ケースとして、まず景気回復の見本をつくるのが政府の狙いという。ほかにも減税をすれば、顕著に効果が表れ即時売上も伸びる部門を模索している。
経済全体の活性化には自動車産業だけでは、不十分という企業関係者の見方がある。CDESに出席したサンパウロ市証券取引所のマグリアノ会長は、複数部門を複合した活性化対策を政府は急いでいると述べた。
政府は政権引き継ぎ期をようやく終え、構造改革の一環である年金改革や税制改革に追われ、景気対策や経済活性化まで手が回らないのが現状だと説明。さらに外資の呼び込みもある。CDESの役目は、三者の立場から冷静な提言をすることという。