8月13日(水)
本紙掲載の「マルタ市長に黒鶏投げる」の記事で、黒い鶏を投げ、警備員に取り押さえられた学生ヘルムートさんのリュックには、さらに白い鶏二羽もいた。同学生は市立市場で一キロ三レアルの鶏を購入。初めは鶏を広場に放つつもりだったが、演説前に計画を変更したという。同学生が所属する〃封建制度党〃は今年法学部内でできたばかりの党。今年の自治委員会選挙に出馬し、〃決裂〃、〃社会主義の戦い〃などの他党の打倒を狙っている。
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一歳四カ月の女の子が下痢と嘔吐の症状が表れ、リオ市内の病院に入院した。そこで女の子は母親の許可なく手術され、右手の指をすべて切断された。母親によると、女の子は入院後症状が悪化し、手が黒ずんではいたが、壊疽や血腫は表れていなかったという。病院側は、女の子は血液循環に支障を来たしていたため、切断を余儀なくされたと発表した。
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妊娠している女子学生(一八)が十日未明、サンパウロ市北部ヴィラ・メデイロス区の自宅で夫(二二=バス車掌)に射殺された。夫は同午前一時に帰宅、その日誕生日を迎えた妻と生まれてくる子供のためにお祝いをしようと提案。だが妻は「もう夜中だ」と反対し、口論となった。逆上した夫は妻の頭を銃で撃ち、「妻を殺した」と叫びながら逃走。橋の上から飛び降り自殺するところを、警察に説得され逮捕された。胎児は病院で産まれたが、十日夜は危険な状態と発表されている。
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十日早朝、サンパウロ市ファリア・リーマ通りの高級アパートが十人組の強盗団に襲われた。強盗団は守衛交代の時間を狙い、コンビで乗り付けた。守衛を部屋に閉じ込め、防犯カメラを壊し、録画テープを取り外した上で、同ビルの八階を荒らし回った。鉄製ドアはガスバーナで焼き切られた。ビルにはサンパウロ市でも有数の大手ドル為替業者が入っている。金庫四つがこじ開けられた。