〃おばぁ〃のメッセージ＝「尊敬する先輩の皆様へ」

8月13日（水）

　十六、十七日にブラジル・サンパウロ公演を控える俳優の平良とみさんからこのたびニッケイ新聞社にメッセージが届いた。ＮＨＫ朝の連続ドラマ「ちゅらさん」への出演以降、一躍その存在が全国区となった平良さん。琉球歌劇無形文化財保持者で、沖縄芝居の長い芸歴を持つが、意外にも「海外公演は初めて」という。そんな〃おばぁ〃の踊る胸のうちがメッセージから伝わってくる。
　「広大なブラジルの地を開拓した、尊敬する多くの邦人のみなさま。そして沖縄の先輩のみなさま―」
　その日の観客の年齢や反応に応じて即興的な舞台作りを得意とするという平良さんも、初来伯を意識してか、どことなく緊張の色が隠せない書き出し。
　「たくましい開拓精神や何物にも負けない、その高い志に触れたいと思っております」と続ける。「わたしたちが使わなくなったウチナー言葉（琉球方言）や、先輩の心に触れて、わたしも皆様に喜んで頂ける舞台を精一杯つくりたいと思っています」。
　ブラジルについては「一度は行ってみたいと思っていました」「みなさまにお目にかかるのが楽しみ」とメッセージを結んでいる。
　平良さんは十四日着聖する。これを記念しサンパウロ日本文化センター（パウリスタ通り三七、一階）では十五日午後四時と同七時の二回、平良さんが主役を務めた映画『ナビィの恋』(中江裕司監督)が上映される。ポ語字幕付きで入場無料。問い合わせは国際交流基金（電話＝０１１・３１４１・０８４３）