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様々な想いを胸に=天理大学のブラジル研修

8月13日(水)

 天理大学国際文化学部ブラジル学科三年生十人が、毎年恒例のブラジル研修旅行に七月十八日から訪れ、バウルー、イグアス、リオ、サルバドールなどを回ってから八日来社した。 菊田奈巳さん(二〇)は「サルバドールで見た黒人のカポエイラは、日本人がするのよりも迫力があった」とその感想を語る。山本利彦さんは「TVコマーシャルに出てくるのがブラジル人ばかりでビックリした」、岡本直子さんは「イグアスの滝でボートに乗ってすぐ近くまで寄り、水しぶき打たれ、自然の力は凄いと感じた」、吉田弥恵さんは「挨拶で抱擁するのにビックリしたが、慣れてくると、むしろ温かみを感じた」そう。
 両親の仕事の都合で十歳から日本にいるトーマス・義雄・中村・タバーレスさん(二三、サンパウロ市出身)は「自分の国のこと、特に歴史や文化などをもっと知ろうと思ってブラジル学科に入学した。日本はこれから高齢化社会が進み、税金の徴収がさらに重くなりそう。長い目で見て、いつかブラジルに帰ってきたい」と四年ぶりに帰国した感想を述べた。
 樋口寛志さん(二〇)は「生まれて初めてボートの上から釣りをして楽しかった」、奥田昌寿さんは「独特の雰囲気があってマラカナン競技場が凄かった」、いちど社会人になってから勉強し直している臼井和彦さん(三〇)は「一本の通りを挟んで、かなりの金持ちとホームレスが共存している姿が印象に残った。日本では見られない貧富の差の激しさだ。将来は大好きなサッカーを通して、日本社会とブラジル人のクッションになりたい」と抱負を語った。
 下門智彬さん(二〇)は「小学四年の頃からサッカーのカズに憧れていました。彼が高校を中退してまできたブラジルがどんなところが見たかった」と語った。
 一行は九日まで研修を続け、その後は各自の個人滞在してから帰国する予定。