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トレーメ・トレーメ・ビル 爆破を免れる=サンパウロ市が改修工事=〝醜いアヒルの子〟が白鳥に

8月14日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙十三日】サンパウロ市中心部エスタード通りにあるサンヴィット・ビルがこのほど、爆破を免れ、改修工事されることになった。マルタ・スプリシーサンパウロ市長は十三日、同ビルの改修工事を発表。サンパウロ市は、二十七階建ての同ビルにあるアパート六百二十四軒の住民たちの立ち退きに三百十万レアルを費やす予定。各アパートは五千レアルの値打ちがある。
 マルタ市長は現在、パルケ(公園)・ドン・ペドロ・セグンド地区の活性化に力を入れている。同公園の環境を改善し、市立市場を改修、インドゥストリアス宮をムゼウ・ダ・シダーデ(直訳=都市博物館)に変えるなどの計画を実施中。
 だが同地区にあるサンヴィット・ビルは、活性化に目障りな存在で、マルタ市長はビルの爆破を望んでいた。一九八七年にも、当時のサンパウロ市長ジャーニオ・クアドロス氏が同ビルの爆破を考えていた。
 しかし、同ビルを爆破するには、隣りのメルクーリオ・ビルも爆破しなければならない。サンパウロ市は住民三千八十四人に家を与えなければならず、同市居住局の計算では三千万レアル以上の費用がかかり、実行に移すころは非常に困難だという。
 サンヴィット・ビルがサンパウロ市の〃醜いアヒルの子〃となった理由は、アパートの所有者がアパートの管理を怠ったため。管理組合代表のターニア・M・M・M・トリッコさん(五五)は、同ビルに現在、放置状態のアパートが百五十軒あると言明。管理費をより多く得るために、これらのアパートに家賃が払えない人を入れている。「アパートの主が来たら、その場で交渉する」とトリッコさんは頭を抱える。
 ビルは一九五九年に建てられ、改修工事などが定期的に行われなかったため外観は非常に悪く、「トレーメ・トレーメ(揺れるビル)」というあだ名まで付けられた。現在、アパートの家賃は八十レアルなのに対し、管理費は百二十レアルと家賃より高い。
 パウロ・テイシェイラサンパウロ市居住局長(四二)によると、同ビルの主な問題はビル外側の壁やガラスなどにある。壁を覆っていたアミアント製のプレートがはがれ落ちている。また、ガラスが割れても修理されず、外から見ると歯のない人のようだ。
 一方ビル内部はそれほど問題もなく、エレベーターもすでに改修工事済み。「外側の改修工事がメインとなる」とテイシェイラ局長は述べた。また、住民たちがおっくうがって窓からゴミを捨てる問題も解決する予定。

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