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メロン祭りは年2回=コチア農校、種類も7種

8月14日(木)

 サンパウロ州ジャカレイ市にあるコチア農業学校でネットメロンの栽培が始まった。手掛けているのはアルゼンチン、チリ、ペルー、パラグァイ、ウルグァイ、コロンビア、およびブラジル、南米七カ国の農業後継者(第四期研修生)たち。みずから農業を営み、ブラジル農友会会長の要職にもある佐々木エジガルドさん(二世)の指導を受けて、種蒔きから一貫した研修を行っている。
 去る五月十日、学校で開催したメロン祭りが好評だったため(本紙・五月十三日既報)、第二回メロン祭りを十二月七日に実施することを決め、それに向かって八月一日に第一回目の種蒔きを行った。冬期のため、ハウスでの育苗とし、発芽までの地温を三十度に、発芽してからの生育期間の地温を二十度に、それぞれ保ち、数センチに伸びた苗を八月九日に仮移植した(写真)。
 今回はメロンの種類を増やし、奈良県橿原市にある種苗会社よりロックスター、シャロン1、シャロン2、アリスト夏2、アリスト盛夏、メイプルと六種類の種子を導入した。これに加えて、イグアスー移住地にある国際協力事業団(JICA)パラグァイ農業総合試験場で開発されたルーナ・イグアス種の提供を受けたため、七種類のネットメロンが揃った。九月初めに畑に本移植される。
 「十二月七日には数種類、約千九百個のネットメロンを準備することができますので、ご期待ください。無農薬栽培の野菜も揃います」とコチア農学校の鈴川行治教頭は祭りへの参加を呼びかけている。
 この農業後継者研修はオイスカ・ブラジル総局が米州開発銀行・多国間投資基金(BID・FOMIN)の無償資金協力を得て、コチア農業学校の運営母体であるコチア農業教育技術振興財団と提携して二〇〇〇年から実施してきており、今年は四年目を迎えている。
 現在の研修生たちは十二月十三日に研修を修了する。ネットメロンを含めて、いま各種野菜を無農薬栽培で育てている。養鶏、養豚、乳牛や山羊の飼育などの研修も受けており、十二月七日にはネットメロンの他に、研修成果の農産品が展示・即売される。コチア農学校では環境教育も同時進行で行われており、研修実態の視察も歓迎(鈴川教頭)している。