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大都市にペットブーム=数少ない有望市場=心いやすと医師も奨励

8月16日(土)

 【エポカ誌】職場の人間関係のストレス、まん延する犯罪、うつろぎやすい恋愛関係―。人間と人間とのコミュニケーションが日に日に難しくなる中、人々は忠実な「人間の最愛の友人」を求めてペットを飼うようになった。こうして現在、ブラジル主要都市でペットブームが起きており、現在国内で飼われている愛犬の数は1800万匹に及ぶ。ペット市場は国内で拡大傾向にある数少ない市場の一つ。医師や治療師も、「ペット飼育は多くの病気の治療につながる」として医学の視点からペット購入を勧めている。

 「わたしは犬を飼ってない。親友をたくさん持っているのよ」と言うのはタレントのシューシャ。彼女が住む自然の豊かな豪邸「カーザ・ローザ(ピンク邸)」には現在、犬10匹やサル9匹のほか、15種の動物たちが同居する。毎週獣医が2人訪れ、ペットの健康状態をチェックする。
 シューシャのような消費者は、ペット市場にとって最高のお客様。レッデTV局のペット専門番組『レイト・ショー』や、今月創刊のペット誌『メリョール・アミーゴ』などは、ペット愛好者のおかげで生まれたと言っても過言ではない。
 「ペット愛好者は、ペットに関する基本的な情報を求めている」と、同誌編集長のリカルド・ガルッポ氏は説明する。アウヴォラーダ宮の元シェフだったロベルタ・サドブラックさんも、犬が好む料理のレシピ集『ボン・プラ・カショーロ』を今年中に発行する予定でいる。
 ペット食料品メーカーは過去8年間に400%も増加。飢餓ゼロ計画が行われているこの国で、『セーザル』のドッグフード缶(100グラム)の値段は7レアルもする。この缶は、ペットの立ち入りを認める高級レストランで出される。
 ペット用のアクセサリーや香水、衣類などは、毎年50億レアルの利益を出している。リオデジャネイロ州コパカバーナにはペット専門の宝石店もあり、340ドル(最低賃金4倍)を支払うお客もいるとか。
 ペットの健康管理には最新の医療施設を利用。レコルジ局のタレント、アドリアーネ・ガリステウが飼っているマルチーズのマイクは、高血圧、心臓病、早期老化現象などに悩まされている。アドリアーネは毎日薬を飲ませ、獣医にも週に一回通っている。
 また、ペット専門の針きゅうも。ブラジルには、ブラジル針灸獣医学協会(ABAV)がある。車にひかれて歩けなくなった犬のチボールは、体中が痛んで瀕死の状態だった。獣医たちはさじを投げ、飼い主はわらにもすがる思いで針きゅうの治療を試した。十六回の治療でチボールの痛みは取れ、歩けるようになった。
 だが、すべての飼い主がペットたちを大事にしているわけではない。ブラジル動物保護院の調査では、飼い主に捨てられた犬の数は昨年三倍に増え、1万2千356匹がサンパウロ市の保健所で処分された。
 フェリッペ・T・シウヴァ獣医は、「ペットを飼育するには金がかかり、大きくなれば広いスペースも必要になるということを、多くの飼い主たちが考慮しないことが、ペットが捨てられる原因である」と言明している。
 また、一人になるとほえるのをやめずに近所に迷惑をかけたり、普段大人しいのに突然凶暴になったりするのも捨て犬が増えた原因。「飼い主がペットをストレス状態にするのが悪い」と、犬心理学者のクラウジア・ピッツォラットさんは指摘。犬の運動量を増やしたり、飼い主が家を出る前におもちゃを与えたりするだけで、問題が解決したケースもあるという。

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