8月16日(土)
三十五万人もの来観者を魅了したブラジル日本都道府県人会連合会(中沢宏一会長)主催の第六回日本祭り(サンパウロ市、七月二十五日~二十七日)会場で「ブラジル食にもっと大豆を」をテーマとして、初めて実施された「大豆」キャンペーンが成功した。パラグァイのイグアスー移住地婦人部と共に主役をつとめたブラジル農協婦人部連合会(上芝原初美会長)からは、十一支部、総勢三十七人が参加した。
参加した会員から寄せられた前向き志向の感想文を要約すると「来年のことを言うと、鬼が笑う、と言われるが、もう今から来年の計画に頭が動いている」ということなので、今年の初参加は大成功だった、と言っても過言でないようだ。
「私たちは多くのフェイラに参加してきましたが、このたびの日本祭りのように大きな感動の参加はありませんでした。パラグァイのご婦人がたを含めて、三日間、私たちの息は一つでした」という一文がそれを証明している。
カッポン・ボニートの会員たちは、朝三時に豆腐を袋に入れた。外気が冷えていて、人間まで凍りそうだった、と述懐している。本物のカゼイロ豆腐の味は若者にも分かったようで、「日本の味がする!こんなに美味しいトウフがどうして店にはないの?」、これに対して「これは二百三十キロ離れたところから持ってきたもの。サンパウロでは滅多に食べることはできません」という自信に満ちた返事。ずっと豆腐を作ってきたという高齢女性は「大豆のにおいがあるおいしいトウフね、久しぶりに食べました」と絶賛していた。
豆腐の副産物のおからで作ったボリンニョの人気も上々であった。豆腐もボリンニョも完売。早朝にカッポン・ボニートを出発する時の不安が杞憂に終わり、睡眠不足や会場での忙がしさは何のその、逆に元気と自信を満載して帰路に就いた。
煮豆を食べた若夫婦は「ア、この味はおばあちゃんのと同じだ。おじいちゃんが好きだから買っていこう」と言い、農協婦人部の中心作品だったサラダ・デ・ソージャはブラジル人の嗜好にも会い、会場で作っても作ってもすぐに売れるほどの人気であった。
上芝原初美会長は「私たちのフェイラはただ品物を売る場所ではなく、それを通して、ブラジルの人々に日本のいろいろな文化や習慣を伝える大事な場所だと考えています。これからも、ますます頑張らなければならない、と思いました」と日本祭りに初めて参加した意義を述べている。
大豆がとりもつ〃縁〃が導いたブラジルとパラグァイの日系婦人たちの自信の目は、もう未来に向かって前進しているようだ。元気なママイたちに乾杯!!