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民間医療保険が窮地に=脱会者数が倍増

8月19日(火)

 【アゴーラ紙十八日】団体医療保険協会(ABRANGE)は十七日、所得低下と失業で、庶民が生活を切り詰め、これまで生活必需品と考えられてきた民間医療保険にもしわ寄せが来たと発表した。
 民間医療保険の加入者が二〇〇一年から二〇〇二年の間に、百四十万人も脱会したことを明らかにした。五年間の統計でみると脱会者は年々増加し、合計で二百十万人減っている。
 企業の団体医療保険は、これら民間医療保険企業にとって重要な顧客とされるが、おびただしい従業員の解雇により被保険者の数が急減した。企業の団体医療保険の急減は、個人保険の減少よりも顕著だという。
 個人医療保険の債務不履行も、二〇〇一年から二〇〇二年では倍増している。二〇〇二年の債務不履行は五%であったが、二〇〇三年はこれまでに八%から一〇%となっている。
 新法令により債務期限から六十日間は、支払いの延滞が認められている。加入者の減少にかかわらず、診察者は急増している。
 民間医療保険を去った人らが、政府の国民医療保険(SUS)に殺到している。二〇〇〇年から二〇〇二年にかけて診察者は二〇・五%増、五億九千三百六十万人から七億一千五百六十万人に増加した。しかし医療経費は一〇・八%増にとどまったという。
 消費者の所得低減により民間の医療保険を脱会して、国民医療保険に押し寄せても満足な応対ができないので、何らかの措置が採られると、SUSは述べた。

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