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DNAで父親確認=ペルナンブーコ州で実施

8月19日(火)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙】低所得層の家族を対象とした、父親確認のためのDNA鑑定にかかる費用を地域団体が負担するプログラムが、〇一年以降ペルナンブーコ州内陸部のエスカーダ市(人口五万七千人)で実施されている。
 同プログラム、「DNA鑑定を今すぐ」はすでに四十三件のDNA鑑定に融資を行った。同プログラムの立案者であるマリア・バルボーザ・ダ・シウヴァ弁護士によると、出生証明書に父親の名前が記載されていない同市の子どもの数と比べると、四十三件という数字はまだまだ少ないという。同弁護士が同市の公立校調査で実施した調査で入学した生徒の二〇%が母親の名前しか登録されていないことが判明した。
 「あらゆるタイプの状況を観察したが、(父親が不明となる)主な原因はその場限りであとを考えない二人の関係にあると言える」と同弁護士は述べた。「ほとんどの場合、父親と考えられる男性はDNA鑑定を受けるための資金がないと訴えていた」。
 DNA鑑定はレシフェ市にあるペルナンブーコ連邦総合大学(UFEPE)の遺伝子研究所で実施される。費用は一回につき六百レアル。鑑定の結果、父親と判明した場合は同人が同プログラムに鑑定費用を払える範囲で支払う。戻ったお金は次の鑑定費用に回される。
 同プログラムは多くの反響と共感を呼んでいる。「父親とみられる男性は鑑定の必要がないことを認め、鑑定なしで子供たちを認知し始めた」という。父親のわからない子どもをゼロにするのが目標だと同弁護士は話している。