8月19日(火)
反戦反核を願って、白い風船が一斉に放されたーー。終戦記念日の十五日、サントス市教育委員会主催の平和の集いが同市市庁舎前で行われた。市立小学校のうち三校から児童約百五十人が参加。合唱などを通じて平和への理解を深めた。
サントス市は長崎市と姉妹都市で、不定期に平和問題に取り組んでいる。今月四日付で条例四千八十七号を公布(即日発効)。毎年八月九日には、平和や核兵器廃絶をテーマにした学習を取り上げるよう、市立校に義務づけた。
この平和の集いは当初、「長崎原爆の日」の九日に実施される予定だった。雨天のため十五日に順延された。各学校ごとに分かれて、児童は「ヒロシマのバラ」や「ボネッカ・デ・ヴェルダーデ」などの曲を披露した。
上新サントス日本人会長は「今年は、広島、長崎で被爆五十八周年を迎えた。原爆投下で、数十万人に上る犠牲者が出た。このような悲劇は二度と繰り返してはならない」とあいさつ。
ジョセリア・フォントウラ教育委員長は「市内には、三万四千人の小学生がいる。全児童をイベントに参加させたかった。先週、全校で平和学習を行った。サントスは観光地として、知られているけど、これからは国際平和都市としての知名度を高めたい」と話していた。
平和の集いには、中野恵市長崎県人会副会長、松尾治ブラジル日本文化協会副会長など多くの来賓が出席した。