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軍警派出所に銃乱射=PCC 商店に閉鎖命令 エンブー

8月20日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】犯罪組織PCC(首都第一コマンド)のメンバー、シウヴィオ・S・ルイス容疑者(二三、通称ビーニョ)が十六日、大サンパウロ市圏エンブー・ダス・アルテス市で軍警に射殺された。PCCはその報復として十七日、同市の軍警派出所を機関銃で撃ち、十八日には同容疑者が住んでいたジャルジン・ヴァザーメ区の商店街に閉鎖命令を出した。
 強盗歴のあるビーニョは十六日午後十時二十分、友人と一緒にいた。軍警は二人の身体チェックをしようと「止まれ」と命じたが、ビーニョは逆らって警官に向かって発砲したという。ビーニョは警官に三発の銃弾を浴びせられ、救急病院で死亡した。友人は姿をくらました。
 翌十七日午後九時十五分、ビーニョの通夜が営まれていた時、バイクに乗った二人組が墓地付近の軍警派出所を機関銃で撃った。その近くに、「昨日(十六日)お前たちは我々の同志を殺した。同志ビーニョよ、君の死は無駄にしない。必ず復しゅうする。PCC」と書かれた横断幕が掲げられた。
 そして十八日―。「我々PCCの同志が殺された。すべての商店主に、きょう一日閉業するよう願う。それに逆らう場合は武力行使する。PCC」と記された紙が同区の商店、バール、学校に張り付けられた。
 百店に及ぶ商店やバールなどがシャッターを下ろした。学校三校と託児所一カ所も閉鎖。警察が来た後も商店が開く気配はない。帰宅を命じられた生徒は、「前にもこういうことがあった」と脅えていた。